姫路市白浜町松原にて、鳥居と玉垣、階段石の復旧工事。元通りきれいに、現代の技術でしっかり施工

姫路市・たつの市・太子町・相生市を中心にお仕事をさせていただいています、八田（はった）石材の八田俊之です！　姫路市白浜町松原の神社様にて、鳥居と玉垣、階段石の復旧工事を行いましたので、ご紹介いたします。

【姫路市白浜町松原桜太刀自神社鳥居と玉垣、階段石の復旧工事】

姫路市白浜町松原にある神社様から、鳥居や玉垣が破損してしまったので、その修理をお願いしたいとご相談をいただきました。早速伺ってみると・・・

このような状態でした。鳥居の柱は一本が完全に折れ、その上の笠なども落ちてしまっています。玉垣も崩れていました。お話を詳しく伺うと、車が直接当たってこんな状態になってしまったそうです。車に乗っていた方はけがもなく大丈夫ということで安心しましたが、お電話いただいた当初は、鳥居の貫（ぬき）など一部が破損したりといったよくあるケースかなと思っていたので本当に驚きました。

このままではお参りもできませんし、とても危険です。ともかく復旧を、ということですが、倒れた鳥居は石が折れてしまっている状態でした。そのまま倒れただけであれば立て直すことができますが、今回は再利用することは難しいです。また、折れた柱や笠などが落ちた石の階段も大きく欠けてしまっています。

なんとか倒れなかった右側の柱も、今にも倒れそうな危険な状態でした。残念ですがこちらも取り外して処分することになりました。ですので今回、鳥居は完全に新しく作り直すことになります。

右側の柱の後方にあった玉垣も、根本が折れています。こちらは壊れたものを部分的に修理します。必要な石材を製作したら、設置工事に入ります。

まずは玉垣と階段の修復を終えました。壊れた玉垣の本体と、その下の台石（地伏石）も新しく作り直しました。破損がなかった玉垣と組み合わせて、元通りきれいになりました！

鳥居は、製作が終わったら設置工事に入ります。鳥居を支える根本部分、地輪のみ先に設置して準備しました。この地輪は、実は3,40cmほど石が地中に埋まっていて、地上に見えているのはその一部です。大きく重量のある鳥居をしっかりと支える構造になっています。

鳥居の製作が終わり、いよいよ設置工事が始まりました！クレーンで吊り上げて、まずは柱を立てていきます。ずれないようにしっかり縛って固定し、慎重に設置します。

柱を立てたら、笠や貫を設置します。据え付けの際は耐震ボンド等を使用して、しっかりと接着しています。正面には額も設置して、最後の仕上げとしてきれいに目地を入れて完成となります。

完成しました！

サイズでいうと12尺（高さ3.6m強）の八幡型の鳥居です。中国製の白御影石を使用しました。新しい階段には、以前の階段と同じように中央に手すりを付けました。

以前の鳥居に比べると、より技術が進んだ現代の鳥居ですので、耐震強度なども上がっています。例えば、鳥居を支える根本部分、地輪の厚みも、地中に埋まっている部分も含めると以前に比べると倍以上ありますし、柱の上部の石と石の設置面にはホゾがあってしっかり組み合うようになっていて、さらに耐震ボンドで接着しています。また、一番上の笠は左右で２本に分かれており、以前は組み合わせて据え付けただけでしたが、今回はアンカーでしっかりと留めて固定しました。現代の技術でしっかりと施工していますので、これからも末永く、皆様に安心してお参りいただけます。

こちらの神社は住宅街の一角にあり、春には桜がたくさん咲いて、地元の皆さんに大切にされてきた神社です。そんな神社の施工前の状態には、ご近所の方々も心を痛めておられたのではないかと思います。元通りの鳥居・階段・玉垣に戻り、お参りされる方の多いお正月にも間に合って、心配されていたご近所の方々にもホッとしていただけているとうれしいです。

私事ですが、今年は１年で３つも鳥居を建てさせていただいた、珍しい年になりました。色々あった１年でしたが、たくさんの方にありがたいご縁をいただきましたことを感謝申し上げます。これからも地元の皆様に喜んでいただけるよう、日々努めてまいります。皆様どうぞ良いお年をお迎えください。