兵庫県朝来市から姫路市網干区龍門寺へ、お墓を移設しました

姫路市・たつの市・太子町・相生市を中心にお仕事をさせていただいています、八田(はった)石材の八田俊之です。今回は、兵庫県朝来市から姫路市網干区龍門寺様へ、お墓の移設をさせていただきました!

 

【お墓の移設 兵庫県朝来市から姫路市網干区龍門寺へ】

 

移転先となる姫路市網干区龍門寺様にいつもお世話になっており、兵庫県朝来市からお墓を移設したいというお客様をご紹介いただきました。お客様は網干区にお住まいで、これまでは朝来市までお参りのため通われていましたが、ご高齢で杖を突いて歩かれていて、遠方であること、お墓に行くまでに階段を登らなくてはいけないことなどからお参りが大変になり、お住まいの近くにお墓を移したいとお考えでした。移転先の龍門寺様は、歩いて行ける距離なのだそうです。

 

移転前のお墓です。お客様とご一緒に車で1時間半ほどの朝来市の地域墓地まで確認に向かいました。和型のお墓と霊標、物置石があり、お客様は「できればそのまますべて持って行きたい」とご希望でしたので、それぞれ採寸をして移設先の墓所の広さに合わせた設計図を作成すると、配置を変更すればすべて移設が可能でした。「もし入らなかったら仕方ないですけど…」とおっしゃっていましたが、「全部入りますよ!」とお伝えすると喜んでおられました。

 

まずは、移転元のお墓の解体作業です。遠方のため、必要な道具や機械等の準備を事前に十分に整えて、工事が始まりました。ご遺骨取り出しのお手伝いのあと、お墓本体や霊標を傷つけないよう慎重に取り外し、花立や蝋燭立、物置石などすべて取り外します。今回唯一使用できなかった巻き石は撤去しました。

 

簡単にお掃除をして、くぼんだ所には土を入れてきれいに表面をならし、次に使用される方に気持ちよく使っていただけるよう仕上げます。これで、こちらの墓地での工事は完了です。

 

持ち帰ったお墓を工場で簡単に洗浄して、据え付け工事を行い、移設が完了しました! 巻き石は、お寺様で既設されているものです。

 

移設先の墓地は以前よりも間口が狭いので、お墓を中央に配置して霊標はこのように縦向きに設置するとちょうど収まりました。以前は花立の両脇にあった蝋燭立も少し内側に寄せてバランスよく配置、物置石は以前と同じようにお墓の左手に設置しました。

 

棹石の右側面には、「令和3年 朝来市山東町より移転」と彫刻しました。お客様が、お墓の歴史、ご家族の歴史を子どもたちに伝えるために残したいとご希望になりました。お墓の他の彫刻と合わせて、文字の色は入れずに仕上げています。

 

移設後、魂入れの際にお墓をご覧になったお客様はすぐにご連絡をくださり、「ありがとうございます」ととても喜んでくださっていました。歩いて行ける距離にあって気軽にお越しいただけるだけでなく、こちらの墓地には階段もなく歩きやすいので、とてもお参りしやすいと思います。大切にされてきたお墓をこのような形で残すことができ、とても喜んでいただけて何よりです。これからもどうぞ末永く大切にお参りくださいませ。

今回は、お墓の移設のご相談でした。お墓の移設は近年増えているご相談で、当社でも年に2,3回はいただいています。地方にあるお墓をお住まいの姫路市内へ移設したり、姫路にあるお墓を息子さんがいらっしゃる関東へ移すため墓石を送り出したり、様々なケースがあります。また、「山の上にあるお墓のお参りが大変なので、平地でお参りしやすい場所に移設したい」というケースも多いです。同じような状況でお墓じまいをされるケースもありますが、お客様のご希望やお墓の状態によっては、ご先祖様から守ってきたお墓をそのまま移設することで、継いでいくことも可能です。難しいだろうとあきらめず、一度お気軽にご相談いただければ幸いです。