傾いてしまったお墓の移設工事と、水や土の流入を防ぐ工事でより安心のお墓へ。姫路市勝原区丁の村墓地にて

姫路市・たつの市・太子町・相生市を中心にお仕事をさせていただいています、八田(はった)石材の八田俊之です。姫路市勝原区丁の村墓地にて、傾いてしまったお墓の移設工事をさせていただきましたので、ご紹介いたします!

 

【移設が終わったお墓】

 

今回は、当店の近くにお住まいの方からのご相談です。当店のことを以前からご存知だったようで、お電話でご連絡いただきました。お墓の傾きに悩まれていました。

以前にも一度傾いたので、傾きを直す工事をされたそうなのですが、また同じように傾いてきたそうです。当店で施工させていただいたお墓ではありませんが、もともとは30年ほど前に建てられてから一度修理をされたということでした。今回は、同じ墓地内の別の場所に敷地を取得されたので、そこへ移設したいとご希望でした。

 

 

こちらが施工前のお墓です。手前のコンクリートの部分が陥没して、印の部分に隙間が空いているのがわかります。お墓も、左手前がゆるやかに下がっています。巻き石も沈んでしまって傾いていました。

 

左手前からみると、延べ石がずれてしまっています。また、お墓正面のコンクリートが陥没しているので、お参りやお掃除の際はその陥没しているところを歩いてお参りすることになるため、危険な状況でもあります。

 

傾いていることを除けば、お墓自体はきれいな状態でした。まだ仏様がいらっしゃらないお墓ですが、いつもきれいにお掃除等されているのが分かります。

 

横から見たところです。ずいぶんお墓が前の方へ傾いているのが分かります。以前一度修理されているので、場所の問題もあるのではないかということで、他の場所への移設を希望されていました。

 

こちらが今回取得された場所です。お墓が傾いてしまっていること以外にも、山の斜面にある墓地の上の方にあるお墓までの上り下りが大変なこともお困りでしたが、今回取得された場所は下の方の区画でしたので、移設すればそちらのお悩みも解決できます。

お客様とご一緒に現地を確認した際、ひな壇式にお墓が立ち並んでいる墓地の後方から水が流れてくることを気にされていました。水の通り道があるようでしたので、土留めと水の流入を防ぐ工事もしていきます。

工事の工程としては、まずは整地をしてコンクリートの基礎工事をします。1週間ほど養生してから移設工事に入ります。もともとの場所からお墓をすべて取り除き、新しい場所へ移設したら、お墓後方の土留め工事をして完了となります。

 

完成しました!

お墓は、お墓本体・延べ石など、お客様のご希望で、すべてそのままの形で移設しました。

 

しっかりとした基礎の上に元のように据え直しました。お墓手前の踏み石、青石の配置も元のままです。

 

以前より少し墓地が広いため、お墓前に十分な幅の参道を設けることもできました。より安全にお参りいただけるようになりました。

お客様も気にされていたお墓後方は、ブロックの仕切りを後方と左手に設けることで、土留めと、山側からの水がお墓の中に流れ込んでこないようにしました。延べ石とブロックの間のコンクリート部分と、お墓手前の参道部分は手前に向けて傾斜をつけ、雨水などがたまらず流れていくようにしています。お墓の傾きと同様に水のこともとても気にされていたので、十分に安心していただけるよう工夫しました。

 

お客様には大変喜んでいただけました。お墓がきれいになったので、彫刻部分の色入れもお願いしたいというお話しも頂いています^^ 下の方に移設しましたので、お墓までの上り下りもご負担も減って、安心してお参りいただけるお墓になりました。

今回は、当初おっしゃっていたお墓の傾き以外にも、お墓に水が入ってこない・溜まらないようにするための工事にも重点を置いて行いました。もともと同じ墓地にお墓をお持ちの方だからこそ心配に思われている点を、現地でご一緒に確認して詳しくお話しをうかがうことでしっかりと把握することができたので、その対応策をきちんと取って、ご満足いただくことができてよかったです。

今回は、当店の事情で工事の開始まで少しお待ちいただくことになってしまいました。お客様には本当に申し訳ありませんでした。「急ぎませんよ」とおっしゃって待ってくださっていましたが、できる限りは早く工事に取り掛かり、早く安心していただけるようにと精一杯お手伝いさせていただきました。また、工事の間は飲み物などを何度も職人に差し入れてくださいました。ありがとうございます。追加の色入れの方もしっかりとお手伝いさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします!